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CCell Renewables and Vicor collaborate to power new coral reef growth

メディアアラート

Vicor、CCell Renewables社と協業し、サンゴ礁の生育を促進

革新的な電力供給システムでサンゴ礁を回復して海岸線を保護

2020年05月20日

サンゴの生育を促進

サンゴの生育を促進

Vicor Corporation (本社:米国マサチューセッツ州、CEO:Patrizio Vinciarelli、以下:Vicor)は、革新的な電力供給システムを用いて、サンゴ礁を回復して海岸線を保護する活動で、CCell Renewables Ltd. (本社:英国ロンドン、Chariman:Anne-Marie Warris、以下:CCell)と協業することを発表しました。

CCellは、サンゴ礁の復元と拡大の事業を大規模に手掛けることで、海岸の浸食を防止し海洋生体系を保つことをミッションとする海洋工学の企業です。最新データによると、全世界の海岸線の70%以上が、浸食されています。世界では2億人の人々が様々な形でサンゴ礁に依存した生活をしており、サンゴ礁の衰退は世界中の多くの地域社会や人々の生活を脅かすリスクになります。

Ccell coral reef.png

CCellが運用するサンゴ礁育成システム は、海水を電気分解し、電極(アノードとカソード)である大きな鋼製フレームの上に炭酸カルシウム(石灰石)を堆積させ、新しいサンゴ礁の土台を作ります。自然界では、サンゴが成長するために必要な頑丈な石灰石ができるまでに数百年の年月が必要ですが、この革新的な技術を用いれば、わずか5年で作ることができます。また、CCellによると、このシステムを動かす電力は、太陽光、風力、波力エネルギーなどの再生可能エネルギーで賄われます。

一般に再生可能エネルギーの電力は、環境条件によって発電の出力電圧が広い範囲で変動しますが、このことは電気分解の処理を行う上で大きな問題になります。サンゴの成長に必要な石灰岩は、不純物がない強い組成でなければならず、そのためには最適な速度で成長させる必要があります。つまり、正確な速度の電気分解処理が求められます。処理速度が遅すぎると石灰岩が成長せず、早すぎると脆い組成になってしまいます。そのため、電力供給ネットワークには、広い動作範囲で運転し、かつ高精度で安定性の高い制御という、難しい条件が求められます。

電力供給ネットワーク(PDN)

入力電圧が広い範囲で変動するにも関わらず、電極間の電位差(電界)を1.2~4V の「ゴルディロックスゾーン」内に保つことで、海水に狙い通りの性格の電流を流すという、この課題に対してたどり着いた解は、VicorのFactorized Power Architecture (FPA)技術 を使うことでした。

Vicor-media-alert-CCell-renewables.png

VicorのFPA技術は、電圧を調整するモジュール(PRM™)と電圧変換・絶縁のためのモジュール(VTM™)で構成されており、この2つを組合わせることで、絶縁型DC-DCコンバータの機能を提供します。PRM(電圧制御機能)とVTM(電圧変換機能)に分けたことで、電力供給ネットワークが最適化できます。

PRMは昇降圧レギュレータであり、Vicor独自のゼロ電圧スイッチング(ZVS)技術を用い、広い入力電圧範囲で動作し、非常に高い効率と電力密度を実現します。また、大電力が必要な場合には、並列接続することで、容易に対応することができます。電圧変換のモジュールであるVTMは、電圧変換比固定(レギュレーション機能なし)の高電力密度の共振型コンバータです。2種類のモジュールは連携して動作し、PRMによりサンゴ礁の成長に合わせて電圧を正確に調整し、VTMにより電圧変換(降圧)を行い、電極に電流を供給します。

CCellのCEOであるWill Bateman氏は、次のように述べています。「この独特で複雑なアプリケーションには絶えず変化する多くの変数があり、サンゴ礁の成長を加速するために正確な測定と制御が不可欠でした。VicorのFPA技術を使用することで、地球全体の生態系と地域社会の環境を大きく改善できる高性能なシステムが実現しました。」

CCellは世界規模でのサンゴ礁の育成に取り組んでおり、現在メキシコで、長さ200mの新しいサンゴ礁を育てる準備をしています。

Vicor Corporationについて

Vicorは、高性能なモジュール型電源コンポーネントの設計、製造、販売を行う米国(本社:マサチューセッツ州アンドーバー)の電源専業メーカーです。HPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)、オートモーティブ、通信ネットワーク、産業機器、鉄道、航空防衛アプリケーションなどへ向けて、広く事業を展開しています。

日本法人のVicor株式会社(Vicor KK)は2017年に設立され、電源コンポーネントの販売・技術サポートを行っています。詳しくは、www.vicorpower.com/ja-jp をご参照ください。

Vicor、PRM、VTM、Factorized Power Architecture (FPA) は、Vicor Corporationの登録商標です。

連絡先 Vicor株式会社 マーケティング部 03-5487-3016 sales_VKK@vicorpower.com
連絡先 Colin Boroski Rainier Communications 508-475-0025 x142 cboroski@rainierco.com