オートモーティブ技術イベント
WCX 2023 (4月18 – 20日)

Vicor、自動車の電動化の課題を解決する
様々な電源モジュールを紹介
Vicor は World Congress 2023にて、自動車の電動化に関する非常に難度の高い問題を解決する4つのアプローチを紹介します。このプレゼンテーションでは、Vicorのモジュールがフレキシブルである点に光を当て、小型・軽量化しながら効率よく電力変換するという要求に取り組むために、車両全体でモジュールを使う方法を紹介します。Vicorのソリューションでは、電力密度が最高レベルの電源モジュールと、電力損失を最大50%削減できる独自のアーキテクチャを用いて、高いパフォーマンスを実現します。
Vicor の4つの講演セッション
4月18日
2:00 - 02:30 PM
会場:Room 252A
電源モジュールを用いたハーネス軽量化によって航続距離の不安を解消
講演者: Nicolas Richard
Vicor EMEA / Director Automotive Sales and Field Applications
現代の自動車は複雑であり、12Vのワイヤーハーネスが重量とコストで大きな割合を占めています。軽量化してスペースを確保し航続距離を伸ばすことは、今日の重要事項です。電圧を昇圧するというアプローチでは、車両全体に配電するワイヤーハーネスを細くするほど効果が大きく、重量が軽くできます。この新しい革新的なアプローチは、SAC電圧変換比固定比のモジュールで簡単に実現できます。この電源モジュールを用いると、ハーネスの重量を大幅に減らすと同時に、効率よく昇圧/降圧ができます。

Nicolas Richardは、Vicorヨーロッパ のオートモーティブ セールス&フィールドアプリケーションエンジニアリングのディレクターです。Nicolasは、インフォテインメント、ADAS、パワーエレクトロニクスシステム(DC-DC、インバータ、BMS)、半導体に関して、自動車分野で19年の経験があります。
Siemens VDO、Continental、Fairchild、ON Semi、IDT、ルネサスなどのTier1、Tier2の自動車部品メーカーで、プログラムマネジメント、フィールドアプリケーションエンジニア、セールスなどを務めました。
Nicolasは、フランスのESIEEで電気工学の修士号(MS)を取得しています。

4月18日
01:30 - 02:00 PM
会場:Room 140E
帯域幅の広いDC-DCを用いて高電圧ラインのリップルを除去
講演者:
Haris Muhedinovic
Vicor / Automotive Principal Field Applications Engineer
Ranya Badawi
General Motors / Power Converter Engineer
Steven Wybo
General Motors / Technical Specialist, Power Electronics
インバータのスイッチングによりHVバスには大きな電圧/電流リップルが発生し、周波数は20kHzになることがあります。このリップルのため、12Vバスに給電するメインのDC-DCコンバータには厳しい条件が求められます。特に重要なのは、コンバータから発生するノイズを減衰させることが主な役割である、EMIフィルタの設計です。コンバータの安定性、システムの信頼性、12Vバスの安定性を確保するために、EMIフィルタには部品の大型化や、発熱の増大が生じ、EMC規制に苦労する場合さえあります。Vicorのサインアプリチュードコンバータ(SAC™)技術を用いた電源モジュールを使うことで、フィルタの設計を簡素化でき、12Vバスのノイズを少なくし、高い信頼性を保つことができます。これにはインバータのスイッチングによって生じる電圧リップルに対応できる高帯域幅のコントローラが寄与します。

Haris Muhedinovicは、自動車メーカーや部品サプライヤと協力し、要求の厳しい自動車アプリケーション向けの高性能電源ソリューションの設計・開発に携わっており、パワーエレクトロニクス及び、エレクトロニクスシステムにおける、新しいテクノロジーとトレンドを鑑みながら、電源システムに対する厳しい要求仕様に対応するべく取り組んでいます。
Harisはサラエボ大学の修士号を取得後、パワーエレクトロニクス分野のアプリケーションエンジニアとして7年の経験があります。


Ranya Badawi は、General Motorsのパワーコンバータエンジニアで、車載と非車載の両方のアプリケーションのHV電力変換器を開発しています。パワーエレクトロニクス、コンバータ制御、システムレベルの統合と安定性に関心を持っています。シンシナティ大学で工学修士号(MEng)を取得し、現在はオークランド大学で電気・コンピュータ工学の博士号を取得中です。高電圧コンバータの設計・開発において6年以上の経験があります。


Steven Wyboは、General MotorsのDC-DCコンバータのテクニカルスペシャリストです。パワーエレクトロニクスの分野で、主に自動車の電動化に関して、30年の経験があります。General Motorsでは、複数の電気自動車やハイブリッド車向けの車載用DC-DCの開発・立ち上げに携わりました。General Motors入社以前は、フォード/ビステオンの自動車用パワーエレクトロニクス設計に従事していました。ミシガン大学で電気工学学士号(BSEE)を取得し、コロラド大学ボルダー校でパワーエレクトロニクスを修了しています。

4月18日
04:00 - 04:30 PM
会場:Room 140E
電気自動車の800V化: 800Vと400Vの双方向電圧変換
講演者:Matt Jenks
Vicor / Automotive Customer Programs
自動車メーカーが HVバッテリーの電圧を400Vから800Vに変えるとき、400Vサブシステムを再利用するためとシステムの相互運用のために、400V負荷への電力供給と400Vと800V間で双方向給電するソリューションが必要となります。
双方向の電源モジュールを用いたソリューションは、既存の実績がある400Vアプリケーションやインフラを、800V電気自動車アーキテクチャに適合させるのに最適です。電力密度の高い電源モジュールは、効率が非常に高く軽量であり、スケーラブルです。また、双方向電源には多様な用途に対して電力を供給できるフレキシビリティがあります。

Matthew Jenksは、Vicor北米のオートモーティブセールス&フィールドアプリケーションエンジニアリングのディレクターです。Matthewは、モジュール、パワーエレクトロニクス、カスタムIC、半導体に関して、自動車のエレクトロニクス分野で25年以上の経験があります。Infineon、STMicroelectronics、International Rectifier、Visteon、MotorolaなどのTier 1・Tier 2自動車部品メーカーで、セールス、マーケティング、エンジニア、フィールドアプリケーションのポジションを務めました。Matthewは、ミシガン州立大学で電気工学の理学士号(BS)を取得しました。

4月19日
09:30 - 10:00 AM
会場:Room 140G
400V または 800V EVの電気システムの冗長化
講演者: Patrick Kowalyk
Vicor / Automotive Principal Field Applications Engineer
Vicor Corporationのコンバータは、パラレル化が容易な絶縁比のメトリックフロントエンドと、パラレル化機能を内蔵したレギュレーターを提供することで、冗長システムを実現しています。
従来のDC-DCコンバータは800Vのバッテリーから動作し、12Vの絶縁された安定した出力を作り出し、通常1つのパワートレインとなります。パワートレイン内のパワーエレメントのいずれかが故障した場合、12Vを失う可能性があり、車両を停止させないために化学的な冗長性(バッテリー)が必要です。800Vのバッテリーを2つの400Vのバッテリーに分割して直列に接続することで、より良い冗長性をサポートすることができます。

Patrick Kowalykは、20年以上にわたり、Vicorの高電力、高密度、高効率のソリューションによって電力供給の課題解決に携わっています。 Patrickは、米国にてVicor オートモーティブ事業部 プリンシパル・フィールドアプリケーション・エンジニアのリーダーであり、電源システムエンジニアが新しい自動車の電力供給システムを設計することを支援しています。 イリノイ工科大学で電気工学の理学士号(B.S.) を取得しています。

WCX™ について
北米最大のテクニカルモビリティイベントであるWCXは、モビリティ業界の優秀な人材が一堂に会し、議論を交わします。WCX™ World Congress Experience は、電気自動車の普及や自動運転車の開発スケジュール、グローバル・サプライチェーンの制約による自動車産業への影響など、自動車開発における大きな課題に取り組む、技術者のコミュニティです。World Congress Experience は、SAE(自動車技術会)のイベントです。事前登録はこちらよりどうぞ。
ブースNo.209にご来場ください。
モジュールで構成するアプローチによって得られる
画期的な給電システムの進化についてご紹介します。
Vicorが、今後の xEVプラットフォームの電動化に際して、モジュールで構成する電源が画期的な新しい進化をもたらすことを紹介します。Vicorの定評のあるソリューションでは、電力密度が最高レベルの電源モジュールと、電力損失を最大50%削減できる電源アーキテクチャを用います。この技術について詳しく知りたい方は、ミーティングを予約いただくか、当社のブースまでお立ち寄りください。ブースでは高電力密度の電源モジュールを実際にご覧になれます。